双子と双子
─キーンコーンカーンコーン─
お弁当の時間
私はチャイムが鳴るとすぐに
8組に走った
『真紀〜』
『ぉー!!美紀じゃん♪』
そこには
たくさんの友達に囲まれている真紀の姿があった
『真紀〜、もしかして…』
『うん!!そーだよ!!この子が私の双子の妹、美紀ちゃんなのでーす☆』
と、いいながら
私に両手をむける真紀。
『ひゃ〜!!真紀に似てかわい〜♪』
『真紀よりおとなしそーでかわいい★』
『うるせぇッ!!笑』
なんだか真紀
たのしそう
『あ、私行くね!!』
『え、美紀??一緒にお昼…』
『大丈夫☆じゃぁまた放課後ね♪』
正直寂しかったけど
友達ができるのは当たり前だし
しょうがないって思った
『どうしよっかなー。屋上でも…いくかな』
私は階段をゆっくりのぼった
その時だった
─ドンッ!!─
『キャッ』
『うわぁ』
階段の踊り場に
私と1人の男の子が倒れた。
『ごめん!!俺急いでて…』
『別に平気………って、あっ!!』
ケガだとか
そんなのは無かったけど
ママが作ってくれたお弁当は
無惨にも
私の目の前に散らばっていた。