【短】#1
「もう、いいや。帰れば?」

「ちょ、なんでそんな冷たい目…?」

「だって、嫌なんでしょ?」


外したネクタイを丸めてポイッとベッドの下に落とす。

私は祐希から距離を取って、体育座りをした。


「祐希は、ずるい」

「…どうして?」

「だって…いっつも私から何かしないと、ダメなんだもん」


子供じみてると分かってはいても。
こればかりは譲れない。


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