わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜
わたしはおそるおそる悠の背中に捕まった。

そしたら…
ひょいと立ち上がって歩き出したその背中は…
昔と同じ匂いがして…わたしはまた泣きそうになった。

「中にバッグとか、忘れてたりしてねぇ?」


「あーーー!」

「なに?!」

悠が驚いて立ち止まった。

「わたしは忘れてないけど、悠、このまま帰ったらダメじゃん!今日の主役なのに!」


一瞬、間があって、悠がクスクス笑い出した。
そしてそのクスクスが止まらなくなって、ケタケタになってアハハハになった。

「え?なに?」

焦るわたし。
何か変なこと言いましたか?

「あ、あの…ごめん。何かわたし…?」

悠の背中で戸惑っているわたしを背負ったまま悠はハハハハと笑いつづけている。

「いや、やっと…ふつうに話したと思ってさ。」

ようやく笑いが落ち着いたところで悠は歩き出した。

「昔みたいにさ…ふつうに話せよ。他人行儀すぎんだろ?まがりなりにもさ…幼馴染なんだからさ。」
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