わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜
「そうか…
けど、なんで花村のお兄さんは専務が花村を好きだってわかったんだ?」

「それは…
上村先輩が兄に用事があるからとよくわたしが帰るときに一緒に家に来て、兄と話してたから…
それでこの間の兄の話では、それ自体もほんとは用事なんてなくって騙されてたって…
ただわたしと一緒帰りたかっただけだって…上村先輩が最後に白状したと言ってました。」

「ふうん…」

鮫島課長が腕を組んだ。

「こんなこと聞いてなんだが…高校の時襲われたりはしなかったのか?」

「そんなん、全然ないです。めちゃくちゃ優しい先輩でしたから。だから兄の言うことが信じられなかったんです。
けど、会社にまで電話してきたり、会社前で待ってたりとか…ちょっと怖くなってきて…」

よく考えたらなんでわたしがマルシンフーズの社員だって知ったんだろう?

初めて会ったお盆前…も偶然って感じじゃなかった。
こわい…

「いつからだ?つきまとわれてるのは。」

「初めて会ったのはお盆前、8月の頭ごろに。
それも今思えば、会社の前で待ち伏せされてたのかもしれません…」

「8月の頭…か。」

鮫島課長は少し間を置いて言った。

「とにかく…明日から…気をつけろ。帰るときは誰かと一緒にビルを出るとか…な。どうしようもなければ連絡しろ。」

「わかりました。気をつけます。」

鮫島課長は心強い味方だ。
今日、話せて…よかった。

1人で悩んでたら、どうしたらいいかわからなくなるとこだった…。
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