わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜



「水嶋。ちょっといいか?」

お盆明け2日目の朝、鮫島課長に手招きされた。

そのままミーティングルームに連れていかれる俺。
なんだろ?

ミーティングルームの鍵を閉めると、課長は俺に対面の椅子に腰掛けるように手で合図する。
俺は合図通り椅子に座った。

「お前とサシで話さないといけないと思ってな。」

椅子に座ると鮫島課長がまっすぐ俺を見て言う。

サシで?
ってどういう意味だろう?

「お前は、花村を守る気はないのか?」

「は?」

仕事のことだと思ってた俺はちょっと面食らった。

「過労で倒れたときの花村を守ったのは水嶋だろう?今回は守らないのかと聞いてるんだ。」

「今回って?何かあったんですか?」

途端に俺の鼓動が速くなる。
美湖に何かあったってのか?

今朝、美湖を朝から見かけない。
美湖に何かあったら…俺…

「安心しろ。今日、花村は朝から銀行に寄ってから来ることになってるだけで、11時ごろには来るだろう。今日がどうのって話じゃないんだよ。」

「じゃあ!何があったんですか?」

ホッとすると同時に、ならば何があるのかと気になる。
鮫島課長がフッと笑った。

「そんなに花村のことが気になるのになぜ花村を無視する?しかも、お盆前くらいから突然だ。」
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