わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜
けれど、美湖を見ると、執拗に手を左右に振って、嫌がっているふうにみえる。

しばらく押し問答していたが、上村先輩が強引な感じで美湖の手をひっぱっていく。

俺は、どうしたもんかと思いながら、2人をつけることにした。

上村先輩が強引に美湖を自分の方にひっぱり、腰に手をまわした。
美湖がビクッとして嫌そうに振り払ったが、上村先輩は美湖の手をひっぱって引き寄せた。

見てるとムカムカしてきた。
明らかに美湖は嫌がってんじゃねーか!

しばらくするとイタリア料理店に入っていった。

高級そうじゃねーか。俺持ち合わせねぇ…と思いながらも
中に入り、ちょっと離れた席に1人で座った。

「おひとりですか?」

と店員に怪訝な顔をされる。

「ご注文は?」

といわれて、メニューを見て値段にびっくりし、スープだけ注文した。

また店員に嫌なものでも見てるような顔をされるが、

「悪いね。ちょっとどうしても確認したいことがあって。」

とにこっと笑ってやったら、顔を赤らめて、厨房に戻っていった。

見た目がいいってのは得なもんだ。


美湖を見張る…。

向こうからは見えない位置に陣取ったはずだ。
向かい合って座っており、上村先輩の背が見えていて、美湖はその向こうに小さくなって座っていた。
顔は上村先輩の姿に隠れて見えない。
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