わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜
絶対連れ込むつもりだな…。
美湖が酔っぱらってるのをいいことに…。

許せねぇ…。



高校のときに俺に先輩が言い放った言葉が耳の奥でよみがえる。

「おまえなんかより、俺のほうが断然いいってよ。キスもうまいし、あれもうまいって。」

卒業式の日、高笑いしながら俺に告げて、俺がわたした花束をそこに投げ捨てた。

「こんなもん。俺に渡してる場合かよ。オンナ一人幸せにできねぇやつが…」

そして、美湖は、そのときひとつ上のマネージャーの先輩に花束を渡しているところだった。

その日以来…上村先輩を見ることはなかったし、美湖は通常通りマネージャー業務をこなしていたし、上村先輩と一緒にいるところも見ることはなかったけど、もう俺は美湖に話しかけることはできなかった。

美湖が誰と付き合っているのかとか…見ないようにしていた。

俺は、どうでもよくなって、あれまくって、いろんな女と付き合っては別れるを繰り返していた。

野球だけは裏切らないと思って、野球だけは必死にやっていたし、甲子園で準優勝もした…。



ホテル街にさしかかったら、美湖はふらつく足取りでかなり抵抗を試みている。
けれど、上村先輩がかなり強引にひっぱってる。

美湖が道端に座り込んだ。


もう…無理だ。さすがに俺も…
我慢の限界…。
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