わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜
「さっ。帰ろ。」

わたしの前にまた背中を向けてくれるので、わたしは再び悠の背中に乗っかった。

「悠って森谷くんと知り合いだったの?」

「ああ。知り合いどころか、大親友ってとこかな?あいつも一緒に大学野球やってたんだ。」

あ、そうだったんだ。
じゃあ、森谷くんも大学は大阪だったのか…。

悠は高校を出たあと、大阪の全寮制の有名野球大である阪神大学で4年間野球をやっていた。
わたしは一度も4年間会わなかったけれど…。

高校でもかなり有名人ではあった悠だけれど、大学でも新聞やネットニュースにはよく名前も写真もでていたものだ。

けれど、大学在学中に肘を壊し、プロを諦めたらしい。

「森谷くんは最初から東京配属だったんだね。」

悠は就職時から3年間大阪の本社に勤務していたようだ。

だからまったく、わたしは同じ会社だなんて知らなかった。
今回の異動で悠がやってきてビックリしたのだ。

「ああ。そうだな。
俺は、あんま…大阪から出たくなかったからな。大阪本社勤務希望で出してたから…。」

「そっか…」
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