わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜
『そんなことは今どうでもいいんだよ。それより、カレが今出張中で…。』

会社だから悠って名前出すわけにもいかない。
わたしは今日昼にあったことをかいつまんで話した。
千奈が高校のときに実はわたしを裏切っていたってことも話さないといけなくて、ちょっと長くなる。

『許せねぇな。その千奈ってやつと上村。それならな。美湖。みちるんとこ行け。』

『え?みちるさん?』

『あいつなら喜んで受け入れてくれるよ。特にそういう事情ならな。
俺からも言っとくから。
アイツももう仕事終わってるころだから。とりあえず会社出るときだけ気をつけろよ。』

そして、みちるさんの携帯番号と住所を聞き、電話を切った。

そのあとみちるさんにおそるおそる電話してみたら、

『今、涼介から聞いた。全然OKよ。あと、会社の前に迎えに行ってあげる。』

と言ってくれて、神からの助けとしか思えなかった。


わたしは会社から出ると、走って交差点の向こう岸にわたり、みちるさんの運転する車に乗りこんだ。

思わず息が上がる。
必死で走ってしまった自分がいた。

「みちるさん、ありがとうございます。」

「大丈夫よ。さ、シートベルトして。」

会社出て一目散で駆けてきたから先輩がいたのかどうかはわからなかった。
ただみちるさんの顔を見ると、安心してしまって涙が出そうになった。

みちるさんはそのまま自宅までスイスイ運転して連れて行ってくれた。
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