わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜
今、彼女の教育係をしているのだ。

大学時代は読モをやっていたらしいと噂の超絶かわいい女子力抜群の超人気女子だ。

狙ってる男性社員も多いだろうが、どうやら、見るからに加賀さんは水嶋悠を狙ってるとしか思えない…。


「水嶋く～ん。いってらっしゃ～い。」

営業や営業補佐の先輩女子たちが目をハートにして見送る。

それでもまったくそちらを振り向こうともせず、サッサと出て行ってしまった。

「相変わらずよね。水嶋くん。」

「あのクールさがいいんじゃん。」

「やだー。クールに抱かれてみたい～。」

先輩方は好き勝手なことを言っている。


はぁ～。


わたしは大きくため息をつくとまたPCとにらめっこを始めた。



さっき渡された伝票を見て改めて思う。

やっぱり水嶋悠は仕事のできる男なのだと。

4月から東京に異動してきて、まだ2週間しか経っていないのにもう次々と伝票を持ってくる。

もうこちらのクライアントと馴染んでいるのだ。

任されている仕事の内容は3月までいた大阪と同じだとは聞いてはいるけど、はじめての顧客に対してこの適応能力はすごい。


大学まで本気でやっていた野球で培った能力なのかもしれない。
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