わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜

「花村さん。今日行くの？」

3課の営業補佐の先輩、布施(ふせ)さんがコピーをしにやってきた。

コピー機はわたしの席の後ろにある。
から、よくコピーしにきた人からは声をかけられるのは日常ではあった。

「はい。行くつもりです。」

ほんとは行きたくなんて…ない…

けれど、同じ課に来た人の歓迎会に行かないわけにもいくまい…

だいたい課長が…行かないなんて許してくれるわけない。

「ふうん。そうなの。」

めんどくさそうな顔をされた。


わたしだって行きたくないよ…。

悠が…女子からベタベタされてるのを目の当たりにしにわざわざ…

「ええ。鮫島(さめじま)課長から行くように言われまして…」

課長はこういうことには厳しくて、同じ課の誰かが出て行くときとか、入ってきたときには必ずみんなで見送り迎えようという考え方の人だ。

だから、歓迎会と送別会は必ず課全員が来れる日を選ぶ。

「そう。鮫島(さめじま)課長が言うなら、仕方ないわね。」

フンッと鼻息荒く、布施さんは去って行った。

１人でもライバルが増えるのが嫌なのだ。

みんな悠狙いなのだから…。




でも、心配しなくていい。

わたしがライバルになることはないのだから…。


だってわたしは悠に嫌われてるもの…。