わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜
2.やっぱり好き…
~花村美湖side~

ゴールデンウィークがやってきた。

理沙子は結婚が決まって準備に忙しそうだったし、遊び相手もいなくてどうしようかと思った挙句、実家に久々に戻ってきたわたし。

兄の涼介(りょうすけ)が結婚するらしく、彼女を連れて挨拶がてら遊びに来るからと、母が執拗に戻って来いと言ったのもある。

「美湖ちゃん。今もひとりなの?」

「うん。まぁね。」

「もういい加減にいい人見つけないと…。ほんとに…おばあちゃんになっちゃうわよ。」

「ん。そのうちね…。」

「誰かいないの?そうだ!お見合いでもする?」

あーーーー。めんどくさい。

「おかあさん!ちょっとわたし出てくる。」

母の執拗な攻めに耐えられず、家を出た。

この歳になると絶対言われるのはわかってるけど…それ結構傷つくし、うっとおしいんだよ。お母さん。

いないもんはいないの。カレシなんて。

ムカムカしながら家を出て歩いてたら公園にさしかかった。

家を出ても行く当てがあるわけでもなく…。
昔よく遊んでた公園…。

あの頃はお兄ちゃんと悠のお兄ちゃんの(こう)くんと、それで悠とわたしで遊んでた。
野球もやってたなぁ…。

わたしはへたくそだったけど。
悠はほんとに小さいころから野球うまくって、んで、肩の強さも一級品で…。
きっとプロ行きたかったんだろうな…。

肘壊してプロあきらめた時…どんな気持ちだったんだろう?

誰か…がもしかしたら悠のこと支えていたのかな…。


「え?美湖ちゃん?」

公園のブランコに座って、キコキコ揺られて考えていたら、公園の入り口にこちらを見るイケメン男子がいる。
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