わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜
3.過去の亡霊
~水嶋悠side~

今日も美湖と会える。
週末が近づくたびにワクワクする。

かなり強引だったとは思う。

『明日どっか行こうぜ。』

ってドキドキしながらLINEした。

それで半ば強制的に
水族館か、動物園、遊園地の三択を押し付けて、キョトンとしている美湖を家から連れ出した。

内心ドキドキしなからも平静を装う俺。


そして…
次の日マンション下に現れた美湖のかわいさと言ったら…

小さい頃からヒグマを怖がっていた美湖は、案の定ヒグマのところでは、震えてるのがわかる。
もう大人だし、我慢はできるようになってるみたいだけど、やっぱりなんかダメらしい。

俺は手を繋いで美湖を落ち着かせた。

小さい頃からそうだ。
美湖はいっつも嫌なことでも無理してやろうとするから、俺が一緒にいてやらなきゃならなかった。

お昼にはサンドイッチを作ってきてくれて、大喜びでパクつく。

美湖の飯。
昔から知ってる味。


結局その後も強引に次のデートの予定を決め、毎週末なんとか会えるルーティンを確保した。

美湖が嫌がらず会ってくれるのだからこんな関係でもいいと俺は今は思ってる。

美湖にとっちゃ、今はカレシもいなくて暇な週末を昔仲が良かった幼馴染と過ごす暇つぶしなのかもしれないけど。

俺にとっては美湖と会えることが重要だった。

そのおかげで平日の仕事も前より数倍頑張れるようになった気がする。
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