わたしたちのLOVE ROAD〜幼馴染と幸せになる方法〜


お盆明けのオフィスは忙しいかと思いきや、意外と暇なものだ。ほかの会社もお盆休みボケでまだボチボチ稼動なのだろう。

悠は相変わらずよそよそしくて、朝からすぐに外に出て行ったので、ほとんど顔を見ることもなかった。

いつになったら告白なんてできるのやら…

はぁーっとため息をつく。

「どうしたのよ。」

手作りお弁当を理沙子と2人で食べながら、大きなため息をついた。
理沙子は9月に結婚するため、これからは節約と言って、最近お弁当を作ってくるようになったので、わたしも便乗している。

「ねぇ。美湖のその卵焼きと交換しない?美湖の味も興味ある。」

「いいよ。」

交換してみれば、理沙子のは甘めの砂糖の効いた卵焼きだった。

「うわっ。何これ!うますぎ!」

理沙子がわたしの卵焼きを食べて絶賛している。

「そ、そう?」

そんなに美味しいって言われたら逆に恐縮するよ。

「どうやって作んの?」

理沙子が身を乗り出す。

「花村さーん!電話でーす。サンフーズさんから!」

理沙子に卵焼きの作り方を説明しようとしたら電話が入った。
下の受付から回ってきた電話だ。

え?サンフーズさん?
わたしに?
伝票のことかな?

「はい。お電話かわりました。花村ですが…」

恐る恐る出てみる。

「あ、美湖ちゃん?」
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