パン屋の眼鏡さん
そして食事も進んでいた時にお母さんが口を開いた。



『そうや、あんたまだゲームやってるん?』

「…ああ、うん、やってるよ。ちゃんとお金は貯めてやってるから安心してな」



お母さんは正直ゲームや漫画は苦手で嫌いだ。だからこの話を振ってくる時はお金の使い方とかを言われる時で私はあまり良い気分にはならない。


けど楽しい席だ。我慢我慢…と思っていたら思いもしなかった話になった。



『いや、それはええねんけど…あんた結婚とかはどう思ってるん?』



…………………………え?



そこーーーーーーー!?!?!?!?



いやいやいや、待って待って待って。
今までそんな話になった事ないし何なら私はまだ22歳だ。結婚なんてまだ考えていないし、相手はいない。


結婚の催促か…
それは思ってもみなかったぜ、母ちゃん…



「いや、お母さん。私、まだ22やし相手おらんし考えてないわ…。ええ人おったらしたいけど出会いないし」

『いや、今の話ちゃうくて、今後の話』

「今後?」

『あんたがそんなにそのゲームをこれからもしたいなら別に結婚せんでもええよってこと。

私達はあんたの歳で結婚したけど、今の時代じゃ早すぎるやろ?
それにあんたの感じやと結婚なんて考えてなさそうやし、別にしたくなかったらええよって言っとこうと思ってん』



…………………



えええええええええええええ!?!?!?



せんでええの!?
いや、正直したくないことは無かったよ!?
子供はちょっと苦手やから考えたかったけどさ!?


けど…ええええ…????


もしかして…私がゲームの中のキャラに恋してるとか思ってる?


いや、恋してた時期もあったけど今は推したちがイチャイチャしているのを壁になって眺めたいって思う方やからさ…



『まあ、それはまだこれから先のことやし、したかったらしたいで全然ええからな』



お父さんがそう言うとこの話は無かったかのようになったが私はそこから悩み続けている。



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