彼女が今日を繰り返す意味
お化粧

次の日

真「げ、また寝坊しちゃった」
日付は勿論4月7日。
日付が変わってないことをもう気にしなくなった真マコト。
髪をポニーテールにし昨日買ったばかりのスカートを履き家を出た真マコト。

今日は広場を通って駅まで歩くことにした。

8:20
イヤフォンを付けて音楽を流しながら歩いているといきなりランニング中の女の人が真マコトの所に来て真マコトのイヤフォンを外した。

真「え?なにするんですか?」

「ちょっと来なさい」
女の人は真マコトの手を引きベンチへと向かった。

真「ほんとになんなんですか?」

ベンチに座り女の人は口を開いた。
「さっきはごめんなさい。単刀直入に言うわあなた可愛い顔を無駄にしてるわ」

真「え?何言ってるのか分からないんですけど?」

「あなたすごく可愛い顔をしてるのよ分かってる?」

真「はい?」

「メイクしないと勿体無いわ私がメイクしてあげる」

と小さなポシェットからメイク道具を出す女の人。

真「勝手に連れてきて何言ってるんですか?」

「あ、自己紹介してなかったわね私百合ユリこれはあだ名ね本名は秀太シュウタ」

真「え?あ、本名とあだ名逆になってますよ」

百合「いや、合ってるよ私男だから」

真「え?ちょっと頭が混乱しててあなたの言ってることが分かりません」

百合「ごめんねややこしくて私は男なの女装してるの」

真「はぁ、えっとなんと呼べば?」

百合「百合でいいわあなたの名前は?」

真「真です」

百合「真ね、私の真の名は秀太シュウタよ。なんちゃって」
少しふざけて
「秀太」と声を低くする百合ユリ。

真「はははは」
苦笑いする真マコト。

百合「真ちゃんは好きな人とかいないの?」

達馬タツマが頭に浮かんだ真マコト。

百合「いるのね、だったらその好きな人に可愛いと思ってもらえるよう可愛くならないと。顔かわいいからいいでしょじゃダメなのよ」

真「自分がかわいいなんて思ってません」

百合「それはだめよ自信もって。あなたすごく可愛いから」

真「はぁそうですかありがとうございます」

少し引き気味な真マコト。

百合「あなたがもっと可愛くなるメイクを今から教えてあげるからそのメイクをできるようになりなさい」

真「はぁ」
乗り気じゃない様子の真マコト。

百合「そんな顔しちゃだめよ」

真「すみません」

勝手に真の顔をメイクし出す百合ユリ。
5分程で終わった。

百合「出来たわ自分で見て見なさい」
と真マコトに手鏡を渡す百合ユリ。
渡された手鏡で自分の顔を見た真マコト。

真「私じゃないみたいかわいい」

百合「でしょこのメイクをしたらどんな男でも落とせるわ」

真「あ、ありがとうございます」

百合「いーえ私人の為に何かするの好きだから時間取っちゃってごめんねまた会いましょ」

真「またどこかで」

真マコトは大学を終わってからもしかしたらまた会えるかもと達馬タツマと初めて会った場所に向かった。
2時間くらい待っても達馬タツマは現れなかった。
真マコトは達馬タツマに会うことを断念して家に帰った。
いつもより早く眠りについた。

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