すきって言って?
蒼くんの成績が悪すぎることが判明したので、澪が蒼くんに付きっきり状態に。


うーん、澪に物理聞こうと思ってたのに。


なんたって澪は物理学年1位だからね!


さすが澪だな〜!


私も澪の頭脳が欲しい…


なんて、馬鹿なことを考えていると、


ペシッ


頭に鈍い痛みが。


顔を上げてみると、教科書を持って怖い顔をした蓮くん。


「蓮くんっ、叩くなんてひどいよ!!」


「あ゛?」


いや待って蓮くん。


怖い、怖いよ。


いつもすごい迫力が3割増になってるよ…


「蓮くん、怖いよ…笑」


「お前が一緒に勉強しよっつったのに何サボってんだよ。」


うぅ、確かに、サボってましたよ!?


澪の頭脳が欲しいなぁなんて、考えてましたよ!?


「だからって叩く!?」


「うるさい。」


「うわあ。だって、できないんだもん。」


「だから、教えてやるって言ってんだろ?」


「そーじゃないの。わからない以前にやる気が出ないんだよ〜」


「真面目にやれ。」


またしても蓮くんにペシッと教科書で叩かれて閉まった。


「暴力!!反対ー!!」


「分かった。じゃあ…ちゃんと勉強して俺よりいい点数取ったら…」


「いや待って待って!!蓮くんよりいい点数とかハードル高すぎるよ!!」


「じゃー、80点以上…」


「…高い」


「じゃー、60点!これ以上は下げない!」


「うぅ…。まぁ、60点なら…頑張る…けど、60点以上取ったら何?」

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