すきって言って?
声の主の方を見ると、まさかの鈴木さんだった。


…そんな風に、笑うんだ。


「あははははっ、仲良いよね、瀬戸内君と蓮君」


「そう?雪ちゃんと鈴木さんのが仲良いと思うけどー。」


「そうかな?雪と仲良く見えるのは嬉しい」


「てゆーかさ、蓮は蓮君で俺は瀬戸内君とか寂しくね!?蒼って呼んでよー」


「蒼?わかった。じゃあ私も澪でいーよ。」


「おけー」


蒼…って、今まで色んな人に呼ばれてきたはずだった。


だけど、彼女が呼んでくれたことが嬉しくて、俺の名前は、なんだか特別なものに思えた。


「ねーねー澪!蒼君!」


その時、雪ちゃんが急に話しかけてきた。


恨めしそうにみてくる蓮。


何もしないって…笑


「「なに?」」


ハモった澪と俺の声。


「はははっ」


…澪と感じていることが同じ感じがして、なんだか凄くくすぐったかった。


「それでね!ダブルデートに行きませんか…!」


…次の瞬間までは。


ダブルデート…?


「や、俺達付き合ってないよ?ダブルデートって!」


俺的には、また、雪ちゃんの天然発言だと思って笑い飛ばそうとした。


だけど…
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