すきって言って?
俺がその言葉を発した時、なぜか澪は悲しげな顔をしていた。


…なんで?


俺、なんかした…!?


その後は澪とあまり話す機会も訪れず、この時間は終わりとなった。


授業が終わった途端、澪に駆け寄る。


「澪、ごめんなんか、悪いこと言った…?」


「蒼、ちょっと、あっちで話そ。」


「うん。」


ということで、階段で話すことになった。


「「…」」


しばらくの沈黙。


それを破ったのは澪だった。


「蒼は、悪くないよ。」


「え?あ、そーなの!?」


ほっとしたと同時に、どこか悲しそうな顔をしていた理由がとても気になった。


「えーと、じゃあ…なんで?」


「…私の問題というか。」


「なんかあるなら聞くよ!!」


「…じゃあ、言っていい?」


「うん!いーよいーよ!!」


「私ね、蒼のこと好きだよ。」


「…え!?!」


「それだけ!」


「ちょ、え、澪!?!!!?」


それだけ言って俺を置いていく澪。


澪が、俺を好きだって?


…嬉しい。


恋愛的な意味かわかんないけど、澪のことは好きだし。


付き合いたい、とか、イマイチ分からないけど…。
< 42 / 54 >

この作品をシェア

pagetop