空に向かって
確かに有難い申し出だったのには違いない。
怪我させられて、挙句自分で病院行って自分で治療費払ってって何だかんだ馬鹿らしく思ってた所だったから。
「助かるわ」
「あの病院代…今手持ちがないから夏休み明けでいいかな?」
「…そうね」
「これ、せめてもの気持ちに…」
そう言って財布をバックから取り出して中には入っていた五千円札を私に渡そうとしてきた。
「…ごめん、要らない」
「え?」
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