空に向かって


「時間勿体無いし暑いから早く行くわよ」

折れてない逆側の腕を掴むと、歩幅を合わせつつ倉庫内へと私を連れて入る。

心の準備なんて、照彦はさせてくれない。

腕を引かれて歩いていれば、もう既に倉庫内へと入っていた。


「お疲れ様です」

「遅かったスね」

なんて言葉をかけられる照彦は、

「アンタ達もお疲れ様〜」

緩い言葉を掛けながら、二階へと続く階段を上っていく。

< 213 / 321 >

この作品をシェア

pagetop