空に向かって
「て、照彦さんっ!」
「照ちゃんって呼びなさい!!!」
階段を上がっていると、下っ端の厳つくてゴツい男の子が照彦を呼び止める。
その呼び方が気に入らなかった照彦は呼び方指定をしてキレる。
「…上は幹部以上しか入れないっスよね?」
男の子は私をチラリと見る。
…言いたい事は分かっていた。
「私やっぱり…」
そう言いかけた時だった。
「大丈夫よ、ランからの命令。あとこの子」
「これから姫になる予定だから」