空に向かって


「沙織!」

「沙織って呼ばないで!!!」


シーン静まり返る部屋に響くのは外から聞こえる雨の音だけ。







「もういい…疲れた」


「アンタと話すのも、アンタといるのも。
……帰って。二度と私に話しかけないで。」


乾燥機から取り出した秀虎の制服をリビングに置いていたビニール袋に入れて手渡す。

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