空に向かって
「青木まじで帰ってこなかったねー」
ケラケラと楽しそうに笑う同じ中学校だった盛り上げ役のユーミン。
「だねー、いい気味ー」
ファストフード店でポテトを食べながら今日も青木の愚痴。
もうこれが日課になっている。
私たちは所謂スクールカースト1軍というやつである。
だから誰も逆らわないし、指図もしない。
いつの間にか私がその一軍のリーダー的存在になっていた。
「ねぇー詩織は最近どうなのー?」
そう上目遣いでジュースを飲みながら聞いてくる麻美。