幼なじみくんの本気は危険です!
教室のドアを開けて中に入ると、騒がしかった教室はいっきにシーンと静まり返った。
派手系女子たちにあんなこと言われて教室を出て行ったわけだし。
授業もサボっちゃったから、しょうがないか。
自分の席に座ると、派手系女子たちの視線を感じた。
だけど、私は黙って次の授業の準備をする。
チラッと悠真を見ると、悠真も同じように存在感を消して座っていた。
「……ねぇ、アイツ戻ってきたよ」
「しかも地味男も。アイツが出て行ったあと地味男もどっか行ったからラッキーって思ってたのに」
「ていうかさ、アイツと地味男付き合ってんじゃないの?出て行ったアイツを心配して追いかけたとか!それにアイツらが一緒にいるとこ、よく見るし!」
「ありそう!そうだったら超お似合いのカップルだよね!」
女子たちは教室中に聞こえる大きな声で騒ぎ始める。
嫌がらせなのはわかってるけど、そんなに騒がなくてもいいのに!
変な噂が広まったらどうするの!
辺りを見回すと案の定クラスメイトたちは、こそこそと話したり、興味深々といった様子でこっちを見てる。
ため息をついたとき、派手系女子たちが席を立ってこっちに向かって来るのが見えた。