幼なじみくんの本気は危険です!
秦野さんに迷惑をかけまくってしまって、どうしようかと思ったとき、
「……本当ですか?」
秦野さんが、静かに言葉を発した。
「え?」
「本当に、私に何かしてくれるんですか?」
「は、はい!何でもします!」
秦野さんの言葉に戸惑う私。
だけど、何かできることがあったらすると言ったから頷く。
そうすると、秦野さんはさっきまでの暗い表情を一変させて、嬉しそうに笑った。
「じゃあ……新橋さん!私と友達になってくれませんか?」
「……へ?」
突然の爆弾発言に、私は思わずフリーズしてしまった。
確かに何でもするとは言ったけど、まさかそう言われるなんて。
秦野さんは固まった私を見て、また暗い表情に戻ってしまった。
「……やっぱり、迷惑ですよね」
迷惑、だなんて思ってない。
だけど、中学時代のことを繰り返さないために今の私がいる。
もうあんな目にあわないように、高校に入る前に友だちはつくらないって決めた。
……自分を守るために、そう決めたんだ。
でも今にも泣き出してしまいそうな秦野さんを見て、自分の決心が揺らいだのを感じた。