【完】Mrionation
Prolog


「…清算、させて欲しい…」


その言葉の意味を分かりたくなかった。



だから、私は小首を傾げて真正面から、不思議そうな顔をわざとして約27cmほど高い彼の顔を見上げた。


「……何を?」


それでもやっぱり私の声は自分でも驚くくらい硬かった。
でも、そんな私に対して、静かに彼は宣告した。


「今までの、時間を……」

「…は?」

「ごめん…」



その後は。
彼の謝る言葉だけが、部屋に響いた。


誰か…嘘だと言ってよ……。



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