ようこそ異世界レストランへ~食材召喚スキルで竜騎士とモフモフ手懐けます~
(私がミーナさんの体に入ったのは、意味のあることだったのかな。でも……)
引っかかっているのは、十八歳の美女であるという点だ。
容姿の醜かった自分が、こんなに若く美しい肉体を手に入れたことに、ずるをしたような罪悪感を覚えてしまう。
美奈が変わらず困り顔をしていると、マッキオとエルネが口々に言う。
「ミーナちゃんとして生きていきなよ。せっかく可愛いのに、魂が抜けたら肉体が滅びちゃうじゃん。俺っち、それはやだな」
「あたしもそう思うわ。あなたが出ていけば、体が死んでしまう。ご両親が悲しむわよ」
エルネが言った“ご両親”とは、ジモンとアマンダのことだが、美奈は小料理屋にいる父の姿を思い浮かべていた。
美奈が亡くなって、今頃父は深い悲しみの中にいることだろう。
父ならきっと、馴染みのお客さんたちに支えられて、働いているうちに元気を取り戻してくれると信じてはいるけれど、育ててもらった恩返しもできず、美奈としても悔しいところだ。
その悔しさを、ジモンとアマンダに向けてもいいだろうかと、美奈は心を揺らしている。
引っかかっているのは、十八歳の美女であるという点だ。
容姿の醜かった自分が、こんなに若く美しい肉体を手に入れたことに、ずるをしたような罪悪感を覚えてしまう。
美奈が変わらず困り顔をしていると、マッキオとエルネが口々に言う。
「ミーナちゃんとして生きていきなよ。せっかく可愛いのに、魂が抜けたら肉体が滅びちゃうじゃん。俺っち、それはやだな」
「あたしもそう思うわ。あなたが出ていけば、体が死んでしまう。ご両親が悲しむわよ」
エルネが言った“ご両親”とは、ジモンとアマンダのことだが、美奈は小料理屋にいる父の姿を思い浮かべていた。
美奈が亡くなって、今頃父は深い悲しみの中にいることだろう。
父ならきっと、馴染みのお客さんたちに支えられて、働いているうちに元気を取り戻してくれると信じてはいるけれど、育ててもらった恩返しもできず、美奈としても悔しいところだ。
その悔しさを、ジモンとアマンダに向けてもいいだろうかと、美奈は心を揺らしている。