ようこそ異世界レストランへ～食材召喚スキルで竜騎士とモフモフ手懐けます～
すでに三十粒ほどを食べてしまっていたライアスは、目を見開いて固まっている。

沿岸警備の任務を終えて、レストランに立ち寄った彼らは、これから三十分ほど空を飛んで帰るのだと思われる。

帰路の途中でお腹を下した自分を想像しているのか、ライアスは眉間に皺を寄せてお腹を押さえていた。


頬袋いっぱいにひまわりの種を詰め込んだジャンポールは、ライアスを見て嘲笑う。


「バチが当たればいいんじゃ」


その時、レストランの両開きのドアが勢いよく開けられた音がした。

何事かと驚いて、皆がドア口に注目すると、ひとりの青年が慌てた様子で駆け込んできた。

彼はライアスたちと同じ軍人風の服を着ており、店内を見回して、「あっいた！」と大きな声を出した。

それからライアスたちに駆け寄って、焦り顔で説明する。


「まだこの街にいてくれてよかったです。仕事終わりにすみませんが、加勢をお願いします」


「なにがあった？」と、ライアスが瞳を鋭くする。

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