この空の下
困ったなあと思いを巡らせていると、

スーッと、私の肩に手がかけられた。


ん?

振り向くと、にっこり笑顔の隆哉さん。


「こいつ、最近酒での失敗が多くて禁酒中なんですよ」

「隆哉さん?」


「なんだよ。事実だろう。しばらく酒はダメ。弱いくせに無理するから、悪酔いするんだ。飲み会なんて行かせないよ」


はー、顔が熱い。

これじゃあ私達が付き合っているみたい。


「ええ?お二人は恋人同士なんですか?」

麗子さんの嬉しそうな顔。

「ええ」

隆哉さんも肯定してしまった。



空だけが隆哉さんを睨み付けている。
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