この空の下
ピンポーン。


『はーい』

インターフォンに出たのは、隆哉さんではなかった。


留守なのか、代わりに出たのか、
理由は分からない。


『先生ですか?』


「え、ええ」


なぜだろう、尋ねてきた私の方が質問されている。



『どうぞ、上がってください』

ガチャッ。


深く追求することもなく、エントランスが開けられた。
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