この空の下
決別の時

病院辞めます

翌日、私は理事長に退職願を出した。


凄く驚いた顔をして、

「どうか思い直してちょうだい」

と頭を下げられた。


「すみません、決めたことなので。できれば今月中に後任を探してください。勝手を言って申し訳ありません」


もう、気持ちは決まっている。

説得に応じる気はない。


「次の勤務先は決まっているの?」

「いいえ。でも探します」

こうなったらバイトの掛け持ちでも何でもする。

それに、優子先輩から「部長の怒りも大分解けて、あなたの動向を気にかけているようだ」と連絡が来ていた。

私がちゃんと頭を下げれば、復職だってなくはないらしい。
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