この空の下
その後隆哉さんを待つ間、なんとなく冷蔵庫を覗きあり合わせで夕食を作ることにした。

とは言っても隆哉さんのために用意したつもりはなく、単に自分がおなかがすいたから。


えーと。

アサリ、ハマグリ、白身の魚。イカに海老。

さすが港町だけあって魚介はきれることがない。


オリーブオイルにニンニクを入れて、スパイスを少々。

これで魚貝を炒めて、トマト缶と白ワインを入れて煮込めば完成。

うーん美味しそう。

後は、

パンにスープを吸わせながら食べるのが普通だけど、年寄りに育てられたせいかご飯がないと食べた気がしない私。

せっかくだから、頂き物のトウモロコシでコーンご飯を炊こう。

先日、「トウモロコシの季節は大分過ぎてしまって今年の最後だけど」って患者さんが持ってきてくれたもの。

サクッ サクッ。

包丁で身を切り取り、塩ひとつかみと共に炊飯器に投入。

後は炊きあがりに醤油とバターで完璧。

ああ、炊くときには芯も入れないとうまみが出ない。


フフフ、楽しみ。
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