この空の下
差し出された手は善か悪か
新しい職場
「羽蘭先生、次の患者さんいいですか?」
看護師の多恵さんが声をかける。
「いいですよ。次は・・・」
「酒屋の梅さんです」
ああ。ここのところ毎日来ているおばあさん。
「こんにちは、先生」
「梅さんこんにちは。お加減いかがですか?」
「ええ、いいですよ。先生のお陰です」
満面の笑顔。
80代半ばの梅さん。
血色も悪くないし、ちゃんと1人で歩くこともできる。
「胸の音も綺麗ですね。ただ、梅さんは血圧が高いから、薬は飲んでください」
手早く血圧を確認。
「うちの嫁ったらね」なんて愚痴っている梅さんの横で、薬の指示を出す。
「じゃあ、無理せずに。なるべく動くようにしてくださいね」
「はい、ありがとうございました」
頭を下げて出ていく梅さんを、笑顔で見送った。
看護師の多恵さんが声をかける。
「いいですよ。次は・・・」
「酒屋の梅さんです」
ああ。ここのところ毎日来ているおばあさん。
「こんにちは、先生」
「梅さんこんにちは。お加減いかがですか?」
「ええ、いいですよ。先生のお陰です」
満面の笑顔。
80代半ばの梅さん。
血色も悪くないし、ちゃんと1人で歩くこともできる。
「胸の音も綺麗ですね。ただ、梅さんは血圧が高いから、薬は飲んでください」
手早く血圧を確認。
「うちの嫁ったらね」なんて愚痴っている梅さんの横で、薬の指示を出す。
「じゃあ、無理せずに。なるべく動くようにしてくださいね」
「はい、ありがとうございました」
頭を下げて出ていく梅さんを、笑顔で見送った。