この空の下
トントン。


「失礼します」

ホームの看護師が顔を出した。


「どうしましたか?」


「山本さんですが、熱のせいか少し反応が悪くなっています」


それはいけない。

ここは判断の時かな。

本当なら医師の意見を聞きたいが、そんな余裕もなさそうだ。



「分かりました。救急車を呼んでください。ご家族にも連絡をお願いします」

「はい」


職員が救急車を呼んでいる間、俺も山本さんの部屋に向かった。
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