この空の下
ピコン。

今度は、隆哉さん。


なんだか、怖いな。


それでも思い切って開けてみた。


『おはよう。昨日は遅くに悪かった。実は診療所に羽蘭の荷物が残っているらしい。悪いけれど取りに来てくれるか?今夜、仕事が終わった行くから、待っていてくれ』


荷物?

今夜?

なぜ?


『おはようございます。荷物?必用な物は持って帰ったはず。残った物は処分してもらっていいけれど。それに、隆哉さんを待たなくても昼間のうちに取りに行けるわ』

『いや、俺が預かっているんだ。直接渡したいから、診療所に8時でいいか?まだインフルの事後処理があって、早くは帰れそうにないんだ』

そんな時に無理しなくたって、

『今日じゃなくても、いつでもいいけれど』

『早く処理したい。都合が悪いのか?』

ここまで言われると、断れない。


『分かったわ。8時に診療所の駐車場で』

『うん。遅くなっても行くから』

『はい』
< 226 / 405 >

この作品をシェア

pagetop