この空の下
もういい。

多少なりと気持ちがぐらついた私がバカだった。



「じゃあ、帰るわ」


私は両手に荷物を持って立ち上がる。

「今度こそ、さようなら」

嫌みっぽく言ってしまった。


もう、ここに帰ってくることはないはず。

色々あったけれど、思い出の詰まった場所。

できることなら存続して欲しいけれど、難しいかな?

派遣医師とバイトでつなぐのも、年度一杯が限界だと思う。


寂しいな。
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