この空の下
「うちの病院が御崎グループの協力医療機関なのは知ってるよな?」


ああ、そう言えばそうだった。

「それがなに?」


「俺、副院長に就任したんだ。これからはうちの病院の業務がメインになる」

フーン。

「それで?」


「その気になれば、御崎グループの患者を受け入れないってこともできるわけだ。実際高齢の患者は入院期間が長くて、ベットの回転が悪いからな」

ウワー、鬼。

「あんたの一存でそんなことできるの?」


「やってみるか?」

うっ。

院長の息子で副院長なら、できてもおかしくないけれど・・・




「いいから、付き合えよ」


断われなかった。
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