この空の下
明太子をほぐして、フライパンに投入。

明太パスタ?


「隆哉、パスタのお湯切ってくれる?」

「ああ」


茹であがったパスタをフライパンに投入。


ジュウジュウといい音を立てるフライパンに、醤油を回しかけると、部屋中がいい匂いに包まれた。



「上手そうだな」

「うん、美味しいわよ。明太和風パスタ。空も大好きでね、材料費も安いから良く作ったわ」

「へえ」

平気な振りをして相槌を打ってみた。



羽蘭は医者のくせに、きっと頭もいいだろうに、

なぜか凄く鈍感だ。


そこがかわいくもあるんだが、時々腹が立つ。

きっと自覚がないんだろうな。
< 286 / 405 >

この作品をシェア

pagetop