この空の下
「どうかと思いますね」

診察室を覗いた隆哉さんの渋い顔。


「医師としての範疇を超えています」


「いいじゃないですか。それで日向ちゃんが元気になってくれるなら」

多恵さんも言ってくれるけれど、

「そう言う問題ではありません」


私も多恵さんもなぜか叱られている感じ。



「まあ、今回だけって言うことで」

私は強引に話しを切り上げた。



凄く不満そうな隆哉さんの顔がそこにあった。
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