この空の下
「全然食べられませんか?」

「いえ。食べますけれど、すぐに気持ち悪くなって」


なるほど。


涙を浮かべる彩葉さん。

隆哉は黙って立っている。


「まずは点滴をして、少し休みましょう」



点滴を始めると少し落ち着いたのか吐き気も止まり、

そのうちに彩葉さんは眠りだした。



私はそっと、隆哉を診察室に呼んだ。
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