この空の下

SIDE 隆哉

「隆哉さん」

いきなり後ろから声がかかった。


振り返った先にいたのは意外な人物。


「珍しいね。こんなところで」

「ええ」

つい無愛想に答えてしまう。


「そんなに怖い顔しないでくれよ。これからも仕事で会うことだってあるんだから」

もちろん、その時はちゃんと愛想良く振る舞うよ。

そう言いかけて言葉にしなかった。



「羽蘭、元気?」

「ええ」


お前には関係ないだろうと言ってやりたい。


「少し話せない?」

「はぁ?」

さすがに声に出てしまった。
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