この空の下
「で、話しって何よ」

「それなんだけど・・・」

なんだか言いにくそう。


「何よ」



「そう言えばあいつ、まだ戻らないんだろう?」

「ああ、うん」

みんな待っているんだけどね、まだ帰る連絡がない。



「もう帰ってこないんじゃないか」

笑いながら言われ、叩きそうになった。


「冗談でもそんなこと言わないで。みんな待っているんだから」

「お前も?」

「当たり前じゃない」


隆哉が行ってしまってから、ずっと帰りを待っている。


会いたくて・・・たまらない。
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