この空の下
「羽蘭さん、俺はこれで帰るよ。後で先生の説明があるから」

「はい。ありがとうございました」

「こちらこそ、日向のせいで申し訳なかった」

「そんなことありません」


「こいつ置いて行くけれど、いいかなあ?話があるみたいだし」

「はあ」


吉川さんは本当に帰って行った。



私は点滴を気にしながら、ゆっくりと体を起こそうとした。

「いいから寝とけ」

「大丈夫よ」


「大丈夫じゃないからここにいるんだよな?」

うっ。

意地悪。

それに、

この感じは絶対に怒ってる。
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