この空の下
その後、私に部屋を見たいと言われ2階へ。


「何もないわよ」

ここには本当に何もない。


「さっぱりしているね」

「だから何もないって言ったのよ」


「フーン」と言ったきり、隆哉はキョロキョロと部屋の中を見回していた。




実家では2時間ほど過ごした。

おじいちゃんもおばあちゃんも嬉しそうだった。


帰り際、

「羽蘭をお願いします」とおばあちゃんが手を取り、

「はい」と隆哉が答えてくれた。
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