この空の下
「分かったわ。もう、別れましょう」

私は立ち上がった。


「ま、待てよ」

腕をつかむ空。

「そんなに怒るなよ」

なんて言ってる。


本当にバカなんだろうか?


もーいい。

「さようなら」


私は持っていたカクテルを空の頭からかけて、そのまま店を出た。



後ろから、私を呼ぶ声が聞こえていた。


でも、私は振り返らなかった。
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