オレンジ色のROMANCE
怒る気持ちを抑え声に気を使い口
を開く。
「舞香は、大丈夫かもしれないが、
俺は、大丈夫じゃない。」
真っ直ぐな黒い髪を揺らしながら
かがみこんだ、俺を目の前に見て
「ゴメン。」
また謝りだした。
「違うって‼
誤解されたまま、ナアナアになるのは嫌だ‼。」
「杏の事は、先生に頼まれて..
杏にストーカーする男がいる
らしいから、
暫く一緒に帰れって言われて、
報告すれば良かったな‼
変な気を使わせて、悪かったよ。」
舞香は、俺を責めも、せず、
「でも、腕くんで歩くほど
仲良くなっちゃった?」
舞香の問いかけにちがうよ。
と答えるのが精一杯だった。
内心男としては悪い気がしなかったからだ。
「 ごめん。
軽はずみな行動は、謝るよ。」
「気持ち悪くなる前に離れて
くれないか な。」
「違うって、彼女から腕組んで来て断れなくって、
でも‼
今度からちゃんと断るから。」
「いいよ‼気にして無い。」
「俺と別れるつもり?
許せないの?」
「何でも無いなら、
いいんじゃない。」
舞香は、淡々と答える。
冷たくもなく普通の会話に聞こえる。
でも、視線が違...う。」
大吾は、たまらなくなって
「だからぁ、その含みを持った
言い方、やめてくれ~‼(´-﹏-`;)」
大吾は、舞香を抱きしめキスをした。
なりふり構わず、
言葉では、信用されない!
分かってる。だから....。」
大吾も、必死に訴えてみた。
舞香の心に」
舞香は、アレレレな顔をを
していたが、ニッコリ微笑み
「2回目は、無いからね。‼」
そう言って少し冷たい目をした。
オレはキョドリながら
「うん。
オレも、2回目なんて
大丈夫‼
ウン、ナイナイ‼」
アハアハ
それから恋人繋ぎをして、大会が
終わったら、映画の約束をした。
電車が来ると又キスをして、別れた。
三年付き合って舞香の口癖をしった。
諦める一言、
自分を慰め落ち着かせる一言。
「大丈夫。」
事ある事に舞香は自分を奮い立たせ
ていた。
「大丈夫。」
泣きたい時も
苦しい時も
何より欲しい物を諦める時、支えになった言葉、繰り返し繰り返し呟けば本当に大丈夫になっている。
胸がちぎれそうに苦しいとき、
舞香を支えていたのは
祖父母でもなく、別れた両親でも
無く自分自身を守るように呟いた。
「 大丈夫だから...。」