オレンジ色のROMANCE
舞香はお腹ペコペコで来た道を歩いた。
20分歩いた頃
ブルーの高級車が止まった。
知らん振りして歩く。プイッ
目の先にお肉屋さんのコロッケが見えた。
思わず走り寄り
2個百円の文字に釘付けになる。
迷わずお店に入る。
ご機嫌で2個購入。
高級車の横をチラチラ見ながら
コロッケをみせびらかす。
紙に包まれたコロッケをパクリ
「う~ん。美味しいー
サイコー👅
揚げたてうまーい。
こんだけデカイならお腹ペコペコも、満腹うー。」
車は舞香の歩行に合わせて進む。
ハアアアッと深いため息が聞こえて
コロッケを食べ終わる頃には
ブルーの車は、消えていた。
パンパンと指に残る粉を払い
ちょっと寂しい気持ちになってしまった。
コロッケ2個じゃお腹たまんないよー
ご飯もないと。
後キャベツも、お味噌汁も無いと...。
拓成って あんな気短かったっけ?
俺は車を出したが
大人気なかったとスーパーに戻ったら舞香は、もうそこにいなかった。
来た道をUターン。
舞香発見‼️
直ぐ舞香の横を走らせる。
謝れば乗せるのに、こともあろうか
これみよがしにコロッケを食べ始めた。
WーイライラMAXになり
車を急発進。
舞香め‼歩いて帰れ‼
俺はもう知らん‼(爆)
次の日
「今日は、五十嵐財閥の貸切だから皆頑張って売上伸ばそう。」
店長は、いつに無くはりきっていた。
7時を過ぎるとゾクゾクとエリート、ポイ人達が入ってきた。
勿論彼の姿がある。
しかしミク(舞香の源氏名)には、
声がかからない。
誰も、ミクを指名しない。
五十嵐も、女の子に囲まれ楽しそう。
一人椅子に座るミクを見て拓成は、
胸のすく思いがした。
「可愛さ余って憎さ100倍ってやつ
だ。」
誰もミクを指名しないルールを
作った。
ミクは専務(俺)の彼女な事は
社内で有名
誰も恐くて指名出来ない。
ミクは、一応時間給だから帰ったらお金が入らないので
仕方なくポツンとする。
指名もなくヘルプにも呼ばれない。
ただボーッとスマ〇をポチポチ
時間を過ごす。
拓成は、そんなミクを見ながら水割りを飲んでいた。
しかし
これみよがしにミクの近くに
移動する。
女の子達はキヤーキヤー騒ぎだした。
ミクの上客を狙うチャンスが回って来たから、当然と言えば当然。
拓成は、チラチラミクを見ながら
「気の強い女の子は、苦手なんだ。」
「私、そんな気強く無いですよ。」
店の子が拓成にベッタ━━リ張り
付いて甘えた声をだす。💕💕
「ほんとに、じゃあ僕と
付き合ってみる?」
きゃあきゃあきゃあきゃあきゃあきゃあ
「つきあう~。💕」
「わ.た.し.も~。❤」
その席は異様に盛り上がってた。
舞香は、いたたまれず席を立つ。
拓成は、ご機嫌で水割りを飲んでいる。
時間が来た事に拓成は、気づか無い。
ミクが居なくなったのにも気づか
無い。
ミクは、さささと着替え舞香に戻り電動に乗り帰る。
すい〜と店を後にする。
あのゴキブリがかかっているのを
楽しみに...
「ミクの奴。」
拓成が気づいた時は既に1時間経つていた。
店長よんで聞いたら
「ミクは、さっき帰りましたよ~」
やたら残業好きな癖して
こんな時は時間通り帰るとは...
「ムッカ〜‼幾ら
入れ込んだと思ってる?」
昨日の仕返しに思い着いた
仕返し。
空しいだけなこの気持ちは
どうしたらお前に届くんだ。