薄命の妖魔
その日の真夜中、芽郁はヤマトに訪ねました。
「ヤマトさんは何者なんですか?」
──人肉食べるし、角生えてるし、一体何なんだろう?
ヤマトは、
「二本角の赤鬼だ。」
と、答えました。
赤鬼とは、有名な日本の妖怪の一種で、人に災いをもたらす者です。また、死んだ人の魂とも言われています。
芽郁は、子供の頃読んだ『桃太郎』を思い出しました。
「金棒ってあるの?」
『鬼に金棒』ということわざもあるくらいですから、金棒くらいはあるでしょう。しかし、ヤマトは
「そんなもの捨てた。」
と言いました。
「俺の金棒は大きくて重いからな。刀を使った方がよっぽど楽だ。」
「そうなんだ。…ん?」
芽郁は疑問に思いました。
「ヤマトさん、刀っていつ使うの?」
「人間を狩るとき…位だな。」
芽郁に寒気が襲いました。
「切っちゃダ、駄目だよ、ヤマトさん」
「分かってるって。」
ニコッと笑ってますが、ちょっと怖いです。
ヤマトが住んでいるこの家には布団がないので、芽郁とヤマトは、ヤマトがいつも着ている大きな着物を掛けて横になりました。
「寒くないか?」
「大丈夫。」
ちょっとだけ静かになりました。流石に気まずいです。
「ヤマトさんは何者なんですか?」
──人肉食べるし、角生えてるし、一体何なんだろう?
ヤマトは、
「二本角の赤鬼だ。」
と、答えました。
赤鬼とは、有名な日本の妖怪の一種で、人に災いをもたらす者です。また、死んだ人の魂とも言われています。
芽郁は、子供の頃読んだ『桃太郎』を思い出しました。
「金棒ってあるの?」
『鬼に金棒』ということわざもあるくらいですから、金棒くらいはあるでしょう。しかし、ヤマトは
「そんなもの捨てた。」
と言いました。
「俺の金棒は大きくて重いからな。刀を使った方がよっぽど楽だ。」
「そうなんだ。…ん?」
芽郁は疑問に思いました。
「ヤマトさん、刀っていつ使うの?」
「人間を狩るとき…位だな。」
芽郁に寒気が襲いました。
「切っちゃダ、駄目だよ、ヤマトさん」
「分かってるって。」
ニコッと笑ってますが、ちょっと怖いです。
ヤマトが住んでいるこの家には布団がないので、芽郁とヤマトは、ヤマトがいつも着ている大きな着物を掛けて横になりました。
「寒くないか?」
「大丈夫。」
ちょっとだけ静かになりました。流石に気まずいです。