【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
第1章 助けてくれた失礼な人
私、藤井心春(ふじい こはる)はフランス・パリの地から、親友の工藤真悠(くどう まゆ)にポストカードを書いていた。
今時ポストカードなんて時代遅れ。SNSで簡単にメッセージが送れるのに、なんて思われるかもしれない。
私立の一貫校で幼稚舎から高校までずっと一緒の真悠は、今年美大生になった。
絵画学科油画専攻している彼女は、私がパリへ語学留学してから、素敵な絵画のポストカードが届くのを楽しみにしてくれている。
彼女の期待に応え、二週間に一回は簡単な文章を書いて送っていた。
今日のポストカードは、女の子ふたりがピアノを弾いているルノワールの絵画。
私がパリへ語学留学したのは高校を卒業した直後の、今年の四月の初め。すでに五カ月間滞在しているけど、まったく日本へ帰りたいと思わない。
二年の留学期間中、休日はほぼ美術館巡りをする予定である。
父が日本各地に画廊を持っていることから、幼い頃から美術品を目にしていた私。いつしかパリの数ある美術館を巡って眼識を養い、父の仕事を手伝いたいと思うようになっていた。
今時ポストカードなんて時代遅れ。SNSで簡単にメッセージが送れるのに、なんて思われるかもしれない。
私立の一貫校で幼稚舎から高校までずっと一緒の真悠は、今年美大生になった。
絵画学科油画専攻している彼女は、私がパリへ語学留学してから、素敵な絵画のポストカードが届くのを楽しみにしてくれている。
彼女の期待に応え、二週間に一回は簡単な文章を書いて送っていた。
今日のポストカードは、女の子ふたりがピアノを弾いているルノワールの絵画。
私がパリへ語学留学したのは高校を卒業した直後の、今年の四月の初め。すでに五カ月間滞在しているけど、まったく日本へ帰りたいと思わない。
二年の留学期間中、休日はほぼ美術館巡りをする予定である。
父が日本各地に画廊を持っていることから、幼い頃から美術品を目にしていた私。いつしかパリの数ある美術館を巡って眼識を養い、父の仕事を手伝いたいと思うようになっていた。
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